GPT‑5登場!GPT‑4oから何が変わった?できることは何?

AI

2025年8月7日、OpenAIが最新AIモデル「GPT-5」を公開しました。
注目のポイントや利用者の反応まで見ていきましょう。

GPT-5とは?

GPT-5は、OpenAIが2025年8月7日に公開した最新のAIモデルです。これまでのGPT-4系(GPT-4o、o3、4.5など)よりも、賢く・速く・実用的になることを目指して開発されました。

8月10日現在、順次この最新モデルへの切り替えが進んでいます。まだ画面上に「4o」と表示されている方もいるかもしれませんが、近いうちにGPT-5に切り替わるはずです。また、必要に応じて“深く考える”推論モード「GPT-5 Thinking」も選んで使えます。

GPT-5の大きな特徴は、「リアルタイム・ルーター」と呼ばれるモデルを自動で切り替える機能が搭載されたことです。

参考:OpenAI unveils GPT-5, free for all with usage limits


GPT-5の主な特徴と新機能

モデルの統合と自動切り替え(リアルタイムルーター)

GPT-5で大きく進化したポイントのひとつが、「リアルタイム・ルーター」という仕組みです。
これは、AIの中に「高速で答えられるモデル」と「じっくり考えて答えるモデル」の両方を持ち、質問や依頼の内容に応じて自動で最適な方を選んでくれる機能です。

これまでは、ユーザー自身が「この質問は4oでいいかな」「これはo3でじっくり考えてもらおう」とモデルを選ぶ必要がありました。でも、これって慣れていない人にとってはかなり分かりにくく、「どっちを選べばいいの?」と迷う原因になっていました。しかしGPT-5では、その選択をAIが自動で行い、状況に合った最適なモデルで賢く振る舞ってくれるようになったのです。

OpenAIのCOO、ブラッド・ライトキャップ氏も「以前はモデルを選ぶこと自体が、ユーザーにとって混乱のもとだった」とコメントしています。GPT-5ではこの作業をAIがすべて代行してくれるため、ユーザーはただ質問するだけで良くなりました。

精度向上、速度改善、誤答(ハルシネーション)減少

GPT-5では、答えの正確さ・スピード・安全性が大きく進化しました。OpenAIのCEOは、コーディング、文章作成、ヘルスケアなどの分野で「博士号レベルの専門家」と並ぶ精度に達していると発表しています。さらに初期テストでは、応答速度が向上し、誤った情報(ハルシネーション)の発生が大幅に減ったと報告されています。

これまでのモデルでは、「危ない質問だ!」と思ったら全部拒否するか、逆にそのまま答えてしまうか、どちらかしかできませんでした。

この場合だと、下記のようなことが起きます。

  • 危険な質問を、うまく言い換えられると見抜けずに答えてしまう(抜け道=ジェイルブレイク)
  • 危なくない部分まで全部拒否してしまい、役に立たない
  • 良い使い方もできる質問(二重用途)を、うまく判断できない

GPT-5では、この安全判断の仕組みがグッと賢くなりました。質問の文章だけじゃなく、「答えたときの内容が安全かどうか」まで考えてくれるようにAIの学習方法も改良されました。
 ・危ない答えを出すと減点
 ・安全で役立つ答えを出すと加点
というルールで練習させているので、だんだんと安全な答えが得意になっていきます。

その結果、GPT-5はこんなふうに振る舞います。

  • 危ない質問でも、安全な部分だけ答えてくれる
  • 危ない部分は省きつつ、代わりになる情報を提案してくれる
  • 本当に答えられないときは、理由をわかりやすく説明してくれる


無料で使えるのか

GPT-5は無料ユーザでも使用できるようになっています。
最新モデルを無料で広く公開するOpenAIは凄いですね。

もちろん無料版には利用回数や文字数の制限があり、制限にすぐ達してしまうこともあります。それでも、最新かつ最上位のAIを誰でも試せることは、多くの人にとって大きなチャンスです。


注意点・ユーザーの反応

良い反応

  • 最新モデルになったことで、機能や精度が上がった
  • コーディングなどの性能は他のAIと比べても高評価

悪い反応

  • 以前のバージョン(GPT-4oなど)の方が好きだった人も多い
  • 回答が短く、当たり障りのない内容になったという声(人間味が無くなった)
  • 指示を無視して、自分勝手に答えることがある
  • バグや動作不良も報告されている
  • モデルの切り替えがなくなり、昔のモデルを使えなくなったことに不満を持つ人も

「思ったより進化してない」という声も

「前のアップデート(GPT-4から4oのとき)はすごく進化したけど、今回はそこまで劇的じゃない」と感じている層が一定数いるようです。
AIは単純な仕事は得意でも、複雑な設計やトラブル解決、チームでの協力など、人間ならではの発想や判断はまだまだ苦手です。だから「エンジニアをすぐに置き換える」ほどではなく、これまでと変わらず「あくまで便利な補助ツール」という見方も多いですね。

参考:Did Sam Altman Oversell GPT-5? OpenAI Faces Backlash for Ruining ChatGPT, Turning It Into a “Corporate Beige Zombie”


まとめ

GPT-5は、モデルが統一された賢く速く柔軟なAIであり、特にコーディングや複雑推論に強みを発揮しそうです。
また、モデル自動切り替えの機能によって、初心者~中級者層にも扱いやすくなりました。
一方で、従来の個性ある応答を好んでいたユーザーからは、「味気なくなった」「回答が短くなった」といった不満の声が出ており、評価は分かれています。
ぜひ一度使ってみて、ご自身に合うかどうか試してみてください。

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